教育の現場(反省)
9月30日、専門学校の観光学科で、広報・広告をテーマに60分ほど
講義というか、私の今までの経験について話をさせていただきました。
結構時間をかけて、20歳でこれから観光業界で就職していく人たちに
何をお話ししたらいいだろうかと悶々と悩みつつ、
なんとかプレゼンをこしらえ、気合を入れて望んだのでした。
午後13:00ということもあって(だと信じたい)、
結果は半分以上の学生が突っ伏して寝ておりました...
もう、目に見えて、1人、また1人と離脱していくのが、
前に立っていると分かるのですよね...
半分くらいが寝ている、1/4がいつ寝てもおかしくない顔をしている>_<
これはしんどかった。
のどカラカラ、きっと顔も引きつっていたことだろう、
あんなに声を出していたのになんでか汗はかかなかった(笑)
久しぶりに、本当にしんどかったし、ある意味気持ち悪かった。
なぜ私は声を張り上げているのか、途中でわからなくなったから(苦笑)
今までも何度か前に立ってお話しすることはあったけど、
基本的には聞く気がある人、ビジネスで何か盗んでいけるかなと思って
聞いてくれる人が対象だったから成立していたんだなってことにも気づいた。
何を話すと興味を持ってくれるのか...
途中、本当に諦めかけて、もう流してやってしまおうと思ったんだけど、
前日に、ずっと人事をやっている大学の先輩に「聞いてくれている子にだけ話しなさい」と
アドバイスをもらっていたので、
聞いてくれる子に、ちゃんと話そう。そして、もっと積極的に働きかけようと
気持ちを持ち直して、なんとかプレゼンを終えたのでした。。。
とはいえ、もう、何を投げかけてもコミュニケーション・意思疎通が取れる気が全然しなくて、頷きもアイコンタクトもないから、あれ、私違う言語で話しちゃってる?くらいの感覚になってきて、
突破口なんてものも浮かばなかった...。
午後の1時間、教壇に立たせてもらい、とにかくすごく貴重な経験だった。
そして、自分自身で気づいていなかったことにも出会えた。
大きく3つあった(かな)。
気づきその①
「今までごめんなさい」と書いたのは、中学、高校、大学の先生方々に対して。
目の前で寝られることの辛さ、しんどさは、計り知れない(笑)ことがわかった。
学生のうちに、まったく異分野・異次元(?)の人たちの前で話す経験を
したほうがいい!話をする人がどれくらいの熱量が必要か分かるから。
そして、学生が寝ている中で話し続けられる先生っていうのはすごい職業だと思った。
周りにも、学校の先生、講師をしている人たちがいるので、すごいなと尊敬した。
あと、高校のバスケ部の顧問の先生(であり人生とは何かを一生懸命教えてくれた人)に、
「誰が自分が一生懸命頑張って手にしてきたノウハウや学びを、
かわいくない学生に教えたいと思うか」
と言われたことがあるのを思い出した。
気づきその②
今回、何をお話したらいいだろうかということを、すごく悩んだ。
それは、話を聞く人が本当に聞きたいことを話したいという思いから、
彼らが何を聞きたいのか、何を話すと少しでもためになるのか、
少しでもヒントがある時間にしたかったからだ。
それってある意味、広報的なアプローチだと思っている。
広報は、相手が「私(あるいは会社、商品)」に対しての存在意義を感じている状態、
または感じるためにどうあるべきかを積極的に追い求めていくために
対話をしてくアプローチ。
私のベースはずっと広報としてやってこれた理由は、
こちらが一方的に与えることがとても苦手なためなんじゃないかと思った。
それは自分に自信がないから。
相手のニーズに対して出来るだけ沿うものを考えつつ、
ポイントを押さえながら話すことが出来るから、「外す」確率を減らすことが出来るのだ。
そう、出来るだけ外したくない思いが強い。
でも、そうじゃない場合、私が話すことにどれだけの価値があるのか、
欲してくれているのか、今ここに存在意義があるのか、とても不安になる。
だから、対話しながら進められる広報という仕事が好きなのかなと思う。
気づきその③
プレゼンの最後に、そのクラスの先生から言われたのだけど、
「広報担当としてかなり特殊な動き方をしてきたんだね」ということ。
一般的に、広報スキルとしてメディアとどう付き合い、
向き合っていくかというところよりも、
どうメディアが面白がってくれるコンテンツを作るかという方を一生懸命やってきた。
(それもある意味では、自分のコミュニケーション能力に自信がないからかもしれない)
それは一般的な広報業務の範疇から、企画の範疇まで広がっている。
それも含めて、私が今フリーランスとしてやっていくなかで、
「広報PRが専門です」では伝わらないのかもしれない。
「戦略的PR」とか?
まぁ、徐々にみえてくるものと思い、この気づきは頭の片隅にまた戻しておきます。
しんどかったけど、本当に良い機会で、良い経験をしました。
ありがとうございました。
学ぶ時間・機会があることの尊さは、今までもこれからも、
学ぶ時間がなくなったときにしか気づけないものなのかな?(笑)
そんなことを、50歳になったときに、30代の自分に感じるのだろうか?
実はこの講義をさせてもらったのには続きがあって、
今度、学生が書いてくれた感想文を見せてもらうことになっています。
どんなことが書いてあるのか、恐ろしいながらも楽しみです。
それについてはまた、ご報告します。
長くなっちゃいました。
本当はプレゼンの一部を公開しようと思っていましたが、
それもまた別の機会に^^(1枚だけ添付)
なんか自信がない話ばかりになってしまった...(笑)
